初出場の馬場咲希(17=日本ウェルネス高2年)が、21歳のモネ・チャン(カナダ)に11アンド9の大差で勝利し、1985年の服部道子以来37年ぶり2人目の日本勢優勝を果たした。

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馬場の地元、東京・日野市の関係者も歓喜した。日野市ゴルフ協会の平智会長(62)は15日、「優勝後に祝福のメッセージを送りました。疲れているのに、すぐに『ありがとうございます』って返ってきました。常に笑顔で本当に性格が良い」と笑顔を見せた。

予選通過の快挙を成し遂げた6月の全米女子オープン直後も、馬場は試合の合間をぬって同協会主催の日野市市民ゴルフ大会に参加。故郷や、お世話になってきた人への感謝の気持ちだった。お土産として贈られたフラッグにサインしたプレゼントは、同会長の宝物。同組で一緒にプレーした際には「『海外の試合も楽しいし、大きい大会でも緊張しない。お客さんがいればいるほど燃える』って言っていました」。

一般のオジサンたちとのプレー。同会長が「将来のプロアマだと思って」と冗談めかして伝えたが、動画撮影などをしてもピースサインで応えておどけつつ、プレーは真剣勝負で68でホールアウト。「ドライバーは高いフェードで275ヤードくらい飛んで、なかなか落ちてこない。飛距離が全然違って『悔しいな、コノヤロー』とか思ったけれど(笑い)、ゴルフもそれ以外も礼儀正しい子」と目尻を下げた。

「本人はこれからも米国でプレーしたいと言っていた。向こうのプロ資格もとって、世界で活躍してほしい。松山英樹みたいに」と期待。成長過程も見てきただけに「ゴルフ協会の会長、やっていて良かった~」とサイン入りフラッグを大事に抱き締め、“応援団長”として快挙の喜びをかみしめた。【鎌田直秀】