昨年の賞金女王・稲見萌寧(23=Rakuten)が2打差を逆転し、大会2連覇を果たした。今季2勝目、通算12勝目。6月のリシャール・ミル・ヨネックス・レディース以来の優勝となった。2打差の2位で出て、3バーディー、1ボギーの70で回り、通算9アンダー、279。プロ100試合目の節目を飾った。

稲見は13番パー5でバーディーとし、首位だった山下美夢有、吉田優利、藤田さいきの3人に並んだ。

16番パー4で明暗が分かれた。9アンダーで並んでいた山下がパーパットを決められずボギー。これに対し、稲見は鮮やかなアプローチでピンそばにつけてパー。単独首位に立った。

そして17番パー3、18番パー4でも安定のパープレーで逃げ切った。

「ティーショットをなるべくフェアウエーのいい位置に置くことが1番のキーポイント」と挙げていたが、その言葉通りのプレーだった。2連覇へのプレッシャーはなく、自身のプレーに集中することができた。

先々週は左手首痛から第2ラウンドで途中棄権。復帰戦となった先週は7位と徐々に調子を上げていた。第3ラウンド終了後、左手首痛の状態を聞かれると「今のところは大丈夫ですが、右ひじの方が危なかった。痛みがあったりして。自分でマッサージしながらラウンドした」。不安材料を口にしながらも逆転Vをつかみ取った。

一方、単独首位から今季初勝利を狙った原英莉花は、不本意な最終ラウンドとなった。2番パー4は2オン4パットで痛恨のダブルボギー。第3ラウンドでも、ティーショットを池ポチャしてダブルボギーとした“鬼門”ホールでつまずき後退。通算5アンダーの7位で優勝を逃した。