32位で出た吉田優利(22=エプソン)が、首位との差をスタート時点の8打から1打に縮め、2位に急浮上した。8バーディー、ボギーなしの64と、8つ伸ばすビッグスコアで回り、通算9アンダー、135。首位を守った10アンダーの勝に迫り、今季初優勝を射程にとらえた。逆転優勝なら通算3勝目で連覇。昨年大会から会場が変更されており、史上12人目、13例目の異なるコースでの同一大会連勝を目指すことになる。

   ◇   ◇   ◇

前日の第1ラウンドとは正反対に、吉田はスタートダッシュに成功した。1番から3連続バーディー。ショットがさえ、次々とチャンスにつけて伸ばした。勢いに乗って前後半ともに4バーディー。前日の勝がマークした大会コース記録に1打差に迫る64をたたき出した。18番パー4で勝の記録が頭をよぎったが「攻め時は今ではない」と、ボギーなしで回りきることを優先し、パーをセーブした。最終日へ「連覇に向けて頑張りたい。攻めどころと守りどころ。正しい判断をしたい」と逆転を見据えた。

第1ラウンドは1番でOB、2番で池に入れ、出だしの2ホールで3つ落とした。それでも「どこまで戻せるか。いいプレーをしないと上にいけない」と、前日のうちに1アンダーまで伸ばし、この日は8つも伸ばした。今季はトップ10入りがツアー3位の10度もありながら未勝利。「去年はデコボコの成績だけど2回勝つことができた。プロとしての価値は優勝でしか表せない」と、冷静な判断力とは対照的に、今季初優勝への熱い思いを語った。

連覇の権利を持つのは自身だけという誇りが、粘り強く順位を押し上げた。異なるコースでの連覇は2度達成している不動裕理ら過去に11人、12例しかない。「何かを変えないと」と、アクセサリーやベルトを変えるなど、1年ぶり優勝へのきっかけ探しはやり尽くした。足りなかった勢いは今季1番。善戦続きの現状打破を狙う。【高田文太】

【関連記事】笑顔を見せる三ケ島かな、山路晶ら/女子プロ第2日写真特集1>>

【関連記事】笑顔で手を振る安田彩乃、ラインを確認する西村優菜ら/女子プロ第2日写真特集2>>

【関連記事】バナナを食べる勝みなみ、笑顔で移動する原英莉花ら/女子プロ第2日写真特集3>>