女子ゴルフの今季国内メジャー第2戦日本女子プロ選手権は8日、京都・城陽CC(6555ヤード、パー72)で開幕する。6日は練習ラウンドが行われ、米国から“逆輸入”でプロ転向した新人・泉田琴菜(23=フリー)が国内メジャー初出場を前に会見した。

「昨年のプロテスト会場が今回のコースですが、やっぱり難しいなというのが実感です」。新潟生まれで14歳の時に軟式野球をやめてゴルフを始め、高校は単身渡米してIMGアカデミーへ。前週の男子ツアーで初優勝した大西魁斗(23)の1年下で腕を磨き、昨年11月のプロテストで合格した。

近年のプロゴルフ界ではゴルフ開始時期が遅く、しかも“逆輸入”という異色の経歴の持ち主だ。

野球は投手、三塁で打順は3、4番と主力だったが、ゴルフ好きの母が将来を考えて「せっかくだし、ゴルフをすれば」と勧められて、転向したという。

「周りのレベルがあまりにすごくて、同じようにやっていたら追いつけない」と思い、英語も全くしゃべれないのに渡米を決断した。「魁斗さんには英語、向こうのルールから翻訳までしてもらい、本当にすごく助けてもらいました」。大西の優勝はSNSで知り、すぐに祝福メッセージを送ると「ありがとう」と返事が来た。

松山英樹、不動裕理が憧れだ。不動には「やっぱり圧倒的な強さを持っている方」と尊敬の念を抱き、この日の練習ラウンドを一緒に回らせてもらった。

昨年の最終QTは134位。ほぼツアー出場がかなわぬ位置から実績を重ねてリランキングで52位に浮上。ツアー成績は出場9戦で予選通過6試合。今大会は欠場待ちの繰り上がりで出場権を得た。

稲見萌寧らと同じ1999年度生まれ。「14、15歳でゴルフを始めても、プロテストに合格できた。だから、逆に少しずつ自信を持てるようになってきました」。厳しい環境で努力を重ねて、気後れもなくなってきた。

同じ“逆輸入”の大西は米国でオールアメリカンに選出されるなど、アマチュアで抜群のキャリアがある。「すごく刺激になる」という泉田だが、まずは予選通過を目指し、自分なりの道を歩んでいく。