日本一を決める舞台でも、盤石の強さを見せつけた。年間ポイントランキングでトップに立つ竹田麗央(21=ヤマエグループHD)は首位で出て3バーディー、1ボギーの70で回り、通算10アンダーの278で大会初制覇を飾った。3週前のソニー日本女子プロ選手権に続く国内メジャー大会2連勝は史上12人目の快挙。今年4月のツアー初勝利以来通算7勝目で、年間7勝は歴代3位タイ、史上5人目(6回目)の記録となった。大会後は来季の米ツアー挑戦も視野に入れていることを明かした。
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何があっても動じない強さがある。1打差リードで迎えた最終18番パー4。竹田が第1打のアドレスに入ったときにギャラリーが携帯電話で通話する声が聞こえた。前日まで「バンカーに入れたり、ラフに入れたりと、3日間うまくいかなかった」という難所。思わぬトラブルだったが集中力は乱れない。「仕切り直して、切り替えてやれた」。第1打をフェアウエーど真ん中へ運び、勝利に結びつけた。
12番パー3では第1打がグリーンをとらえられない。ピンチを迎えたが、しっかりリカバリーしてパーセーブ。「苦しい中でもパーパットが何個か決まったことが大きかった」。最終組で回った2年連続年間女王の山下に競り勝ち、さらには今季3勝の岩井明の追い上げもしのいで快勝。「一番大きな大会で優勝できてうれしい」と喜びをかみしめた。
大の巨人ファン。4年ぶりのリーグ制覇を果たした前夜の大一番は1回裏から視聴した。「選手や阿部監督も泣いていて、もらい泣きしそうになった。いいものを見た。自分も頑張ろうという気持ちになった」。自身が優勝を決めた瞬間は涙やガッツポーズを見せなくても、胸に闘魂を込めて戦い抜いた。
今年4月のツアー初勝利以来、早くも7勝目。急成長を遂げる21歳は、国内メジャー2連勝で5年シードを獲得。当初は視野に入っていなかった米ツアー最終予選会(12月5~9日、米アラバマ州)出場も検討を始めた。叔母の平瀬真由美も参戦した米ツアー。「まだはっきり決まっていないけれど(10月8日締め切りのエントリーを)ぎりぎりまで考えたい」とした。
野球好きとして、米大リーグで活躍する大谷翔平からも刺激を受けている。「本当にすごいのひと言。米国で活躍され、すごく憧れている。私もあんなふうに頑張りたい」。米国で活躍する日は、そう遠くないはずだ。【奥岡幹浩】
◆竹田麗央(たけだ・りお)2003年(平15)4月2日、熊本県生まれ。93、94年賞金女王、平瀬真由美の姉でプロの母哲子の影響で、6歳からゴルフを始める。21年11月プロテスト合格。史上4組目の母子ともプロゴルファーとなった。24年KKT杯バンテリン・レディースでツアー初優勝。家族は両親、兄、弟。趣味は野球観戦とキャッチボール。巨人ファンで好きな選手は坂本勇人。166センチ。血液型O。
◆国内メジャー大会連勝メモ 単独トップは不動裕理の3連勝(04年日本女子オープン、05年LPGAツアーチャンピオンシップリコー杯、05年日本女子プロゴルフ選手権)。11月のリコー杯(宮崎CC)で竹田が勝てば史上2人目となる。その不動を含めれば、国内メジャー大会2連勝は原英莉花(20年日本女子オープン、20年リコー杯)以来12人目。また、同一年の日本女子プロ選手権と日本女子オープン制覇は樋口久子、畑岡奈紗に続き史上3人目。

