<男子ゴルフ:日本プロ日清カップ>◇最終日◇16日◇長崎・パサージュ琴海アイランドGC(7060ヤード、パー70)◇賞金総額1億4000万円(優勝2800万円)
谷口徹(42=フリー)が念願の「プロゴルファー日本一」に輝いた。首位タイから出て、難コース設定を正確な小技で攻略して68、通算10アンダーの270で平塚哲二(38)を1打差で振り切った。04、07年の日本オープンに続く日本タイトル2冠目を獲得。ツアー通算16勝目で、史上5人目の生涯獲得賞金12億円を突破した。02、07年に続く3度目の賞金王と、海外メジャー出場とともに「あと9勝」で得る永久シード獲得へも意欲を見せた。
待望のタイトルを手に入れた谷口は、フラフラだった。「疲れて、声も出ないくらいしんどい」と苦笑い。それでも腹に力を入れ、詰めかけた1万人を超える観客に声を張り上げた。「年齢的にも、次があると思ってたら大間違い。今日だけはもらって帰ると、言い聞かせてプレーした。ようやくプロのNO・1になれました」。すると、徐々に本来のビッグマウスぶりを取り戻す。10年の目標について「定位置に帰るぞ、という気持ち」。定位置?
「一番上ですよ」と、3年ぶり3度目の賞金王奪還を宣言した。
日本オープンに続く「日本2冠目」は、激闘の末につかんだ。複雑な傾斜のグリーンを硬く締めた難コースに加え、最終組の平塚、藤田との競り合いに「厳しい戦いで、心が折れそうになった」という。そんな中、最後は元賞金王の根性が勝った。平塚を1打差で追う13番パー5は、第3打を70センチに寄せた。続く14番では、傾斜の尾根に立つピンの手前5メートルに乗せた。「あのグリーンで一番いいライン。上りでストレート。逃したらやばかった」。勝負どころの連続バーディーで逆転し、逃げ切った。
表彰式後は、すっかり言いたい放題だ。史上5人目の生涯獲得賞金12億円超えに「遼くんも優勝で3億円突破したけど、オレはその4倍やで。いずれは抜かれますけど」とニヤリ。女子で前週6億円を突破した横峯には「なんでオレの半分で(マスコミは)ぴーぴー騒ぐねん」。次の目標に名門ペブルビーチでの全米オープンに国内予選から挑戦することを挙げ、永久シードにあと9勝となって「カウントダウンに入ったので何とか達成したい」と、言い切った。
故障などで過去2年間で1勝だけ、賞金ランクも20位台に甘んじていたが、この「舌好調」ぶりが、完全復活の証しだろう。42歳の夢には、まだまだ続きがあるはずだ。【木村有三】

