「セイコーゴールデングランプリ陸上2020東京(セイコーGGP)」が5月10日、新装なった国立競技場で行われる。世界陸連が新設する「ワールドアスレチックスコンチネンタルツアー2020」のゴールド大会シリーズ第1戦として開催され、世界各国からトップアスリートが参戦する。男子12種目、女子9種目を予定。国内からは男子100メートルに桐生祥秀(24=日本生命)、男子走り高跳びに戸辺直人(27=JAL)、女子やり投げに北口榛花(21=日大)ら、昨年の国際舞台で活躍した選手の出場発表が待たれる。
- セイコーGGPが開催される国立競技場
日本の9秒台選手全員が昨年12月16日、ネクタイ姿で都内ホテルに集合した。日本陸連の年間表彰セレモニー「アスレチックス・アワード2019」。男子100メートルで17年に日本人初の9秒台(9秒98)をマークした桐生、現日本記録9秒97を昨年6月にたたき出したサニブラウン・アブデル・ハキーム(20=フロリダ大)、昨年7月に9秒98を記録した小池祐貴(24=住友電工)で、19年ドーハ世界選手権男子400メートルリレーで銅メダルに輝き、メンバーの多田、白石とともに優秀選手賞を受賞した。
席上、3人はそれぞれ言葉は違いながらも、2020年の目標に向け、決意を新たにした。小池は「またこれを1つの励みに、来年に向けて鍛錬を重ねていきたい」。サニブラウンは「今年は良い結果で終われたので、来年もこれ以上の結果が出せるように頑張っていきたい」。そして、桐生は「もうすぐ2020年。そこではしっかりメンバーに選ばれて、今回よりも良い色のメダルを取りたい」。熾烈(しれつ)な競争を乗り越え、栄光を勝ち取ることを思い描き、言葉に力を込めた。
世界陸連(World Athletics)は昨年11月、これまでの国際陸連(International Association of Athletics Federations)から組織名称を変更した。そして、新設したのが「ワールドアスレチックスコンチネンタルツアー」。主催しているダイヤモンドリーグ以外の世界の1日競技会を、レベル、賞金などによってゴールド、シルバー、ブロンズの3つに分け、各シリーズで開催する。
昨季に掲げた「9秒8」のタイムの目標は、今年も変わらない。世界選手権では準決勝で9秒台を出し、決勝進出も目指す。志しを高く設定し、常に危機感と隣り合わせにいる。「9秒台を目指し、9秒台に入るよりも、9秒8を目指し練習をした方がいい。自分なりに常に危機感をもってやらないと」。会場は過去に10秒00と10秒01を出したヤンマースタジアム長居。その先の目標へ、最初の殻を打ち破る舞台とする。
セイコーGGPはゴールドに認定されるとともに、ゴールド大会第1戦に決まった。舞台は世界から今、最も注目されている国立競技場。トップアスリートたちの熱い激闘を、今から期待せずにはいられない。
五輪イヤーに強い山県
- 昨年大会の400メートルリレーで優勝した山県
男子100メートルで10秒00の自己記録を持つ山県亮太(27=セイコー)が、20年に捲土(けんど)重来を期す。19年は肺気胸で日本選手権を欠場した。その後、米国合宿で回復に努め、巻き返しへの手応えも感じている。昨年末には「オリンピックに選ばれ、そこで自己記録を出せるようにしたい」と話した山県。五輪では12、16年ともに同種目で準決勝進出を果たし、16年には男子400メートルリレーで銀メダルに輝いているだけに、五輪イヤーに強い実績で勝負したい。
昨年のVTR
- 昨年のセイコーGGPで2位の桐生(中央)、左は山県、右はガトリン
昨年のセイコーGGPは5月19日、大阪・ヤンマースタジアム長居で行われ、男子100メートルで桐生が、17年の世界選手権王者ジャスティン・ガトリン(37=米国)に肉薄した。追い風1・7メートルの中、10秒01での2位。優勝タイムとの差はわずか0秒01で、10センチ届かなかった。
この日の桐生は調子が良く、スタート前から「9秒台、ベストを出す」と独り言を繰り返していた。そして、東京五輪の参加標準記録10秒05を突破。優勝と自己記録更新を逃しながらも「悔しいが、自分の走りができたのは価値がある」と胸を張った。
ドーハ世界選手権の男子400メートルリレー決勝は、第3走者を務め、アンカーのサニブラウンにバトンをつないだ。結果は37秒43のアジア新で米国、英国に次ぐ3位。このタイムは16年リオ五輪銀メダルの37秒60をしのぐ日本新記録ともなった。
【大会概要】
- ◆関係団体
- 〈主催〉日本陸上競技連盟
〈共催〉朝日新聞社、日刊スポーツ新聞社
〈主管〉東京陸上競技協会
〈後援〉TBSほか
〈特別協賛〉セイコーホールディングス
フィーチャー
最新コラム
フィーチャー
右カラム
スポーツランキング
記事ランキング
- 1【フィギュア】三浦璃来、世界選手権で左肩亜脱臼 …
- 2「スターズ・オン・アイス」30日開幕 坂本「表現…
- 3国内女子ゴルフのヤマハ・レディースの第2Rは中止…
- 4渋野日向子は3大会連続予選落ち危機 10打差の1…
- 5木村沙織さん 大山加奈さんや杉山祥子さんら元日本…
- 6中島啓太、欧州ツアーで首位タイ発進「とてもハッピ…
- 7男子ゴルフ開幕戦第2R 10度変更、6時間以上遅…
- 8男子ゴルフ開幕戦第2R、悪天候で開始時刻ついに6…
- 9ゴルフ5コース オークビレッジ 後編
- 10【競泳】29歳大橋悠依「日本記録に挑戦してほしい…
写真ランキング
- 1「スターズ・オン・アイス」30日開幕 坂本「表現…
- 2木村沙織さん 大山加奈さんや杉山祥子さんら元日本…
- 3木村沙織さん「ラストオーダーギリギリまで」元日本…
- 4【フィギュア】三浦璃来、世界選手権で左肩亜脱臼 …
- 5【競泳】28歳大橋悠依「日本記録に挑戦してほしい…
- 6原英莉花、白ミニスカで美脚&笑顔披露 ヤマハ・レ…
- 7国内女子ゴルフのヤマハ・レディースの第2Rは中止…
- 8つま先を上げる原英莉花、吉田沙保里さんとポーズ取…
- 9小祝さくら、ノーボギー66単独首位発進「パットの…
- 10バレー元日本代表の狩野舞子さん「新しい気付きの機…
スコアボックス
- プロ野球
- ゴルフ
- 相撲
- 国内男子
- 国内女子
- 米国男子
- 米国女子