仙台商(宮城)は霞ケ浦(茨城)に2-1と逆転勝ち。3年ぶりの白星を手にした。

 仙台商が絶体絶命のピンチから勝ち切った。第1セットを落とし、後がなくなった第2セットも先にマッチポイントを許した。「古川工戦を思い出した」と、27得点の小林力(3年)。宮城県代表決定戦決勝で、最終第5セットのジュース4回の激闘を制した粘りを全国でも発揮した。

 ジュースに持ち込んで第2セットを取ると、第3セットも競り勝った。千葉伸次監督(50)は「勝てたのが信じられない」と興奮気味。エース安孫子和弥(3年)は「劣勢の中で勝てた石巻工戦が自信になった」と胸を張った。チーム最長身は186センチの小林ら2人で高さでは劣る。そのためレシーブで拾い、つないで粘る。

 放課後は男女バレーボール部、男女バスケットボール部で体育館を共有し、4分の1のスペースで練習する。狭いためサーブやスパイクは朝練習で補う。安孫子は「メニューは限定される」と言い、基本のレシーブが強化された。それが現チームにマッチした。

 3年ぶりの初戦突破。千葉監督は「もう1回やれて幸せ」と言う、今日6日の3回戦は大村工(長崎)と顔を合わせる。小林は「自分たちは、挑戦者の気持ちでやりたい」と無欲を強調。高校総体も含め、初の全国大会ベスト8入りが見えてきた。