世界9位の錦織圭(27=日清食品)が力尽きた。同1位のアンディ・マリー(英国)に6-2、1-6、6-7、1-6で敗れ、自身大会初で、日本男子として33年佐藤次郎(故人)以来84年ぶりの4強を逃した。次戦は、芝コートの舞台となる4大大会第3戦のウィンブルドン選手権(7月3~16日)に向け、19日開幕のゲリー・ウェバー・オープン(ドイツ・ハレ)に出場する予定だ。
悔いが残ることは多い。もちろん納得はしていない。だが、今のすべては出し切った。錦織は「チャンスがありながら負けるのは悔しい。でも、ポジティブな面もたくさんあった」と言った。今季のもやもや状態から抜け出す光はつかんだ。
4回戦までとは別人だった。左股関節付近とみられるケガも「今日はだいぶ良くなってきた。戦いながら回復できることもできている」。第1セットは「これ以上ないプレーができた」と、1度もサービスゲームを落とさず先取した。第2セット。マリーは序盤、20秒と制限されているポイント間の遅延行為で2度警告を受けた。闘争心に火を付けるかのように「レッツ・ゴー!」と何度もほえた。対する錦織は「2セット目から少し焦りだした。悔いが残る」。1ゲームしか奪えずに落とした。
勝負の第3セット。錦織は5-6から、目の覚めるようなフォアの連打で6オールに追いついた。武器のフォアをたたみかけ、ポイントを取りに行った。「流れが来ていると感じた」。それでもタイブレークを落とし、そのまま力尽きた。
今季、赤土で戦った17戦目。敗れたが、ようやく錦織らしいプレーが見えてきた。まだ「今日は自分に原因があった」と、集中力の波はある。しかし、4回戦までのような、どん底に落ち込むほどの振幅はなくなった。自信は戻りつつある。そして、今度は最も苦手な芝の季節に挑戦だ。【吉松忠弘】
◆WOWOW放送予定 9日午後5時から。同日午後7時50分から。WOWOWライブ。生中継。男子シングルス準決勝ほか。


