【ウィンブルドン=吉松忠弘】世界15位のガルビネ・ムグルサ(23=スペイン)が、大会初優勝を果たした。6度目の優勝を狙った同11位のビーナス・ウィリアムズ(米国)に7-5、6-0のストレート勝ち。68年オープン化(プロ解禁)以降、94年のマルティネス以来、史上2人目のスペイン女子の優勝者となった。今日16日の男子決勝ではフェデラー(スイス)とチリッチ(クロアチア)が対戦。

 あっけない幕切れだった。ビーナスが打ったバックは線審がイン。それにムグルサがビデオ判定を要求し、結果はアウト。それでマッチポイントが決まった。「信じられない相手に勝ててうれしい」。ムグルサは顔を覆った。

 第1セット4-5からビーナスに何があったのか。ムグルサが一気に9ゲームを連取し、圧倒した。特に第2セットに入ってからは、ビーナスが凡ミスを連発。ムグルサは何もせずに得点を重ね、試合は盛り上がりがないまま終わった。それでも優勝に変わりはない。昨年全仏で4大大会に初優勝。その後、燃え尽き症候群のように勝てなくなった。世界ランクもトップ10から陥落したが「2年前の決勝で負けた時、セリーナからいつかあなたの番が来ると言われた」と言う。ついに聖地での頂点に立った。

 ◆WOWOW放送予定 16日午後7時から。同日午後9時45分から。17日午前3時から。いずれもWOWOWライブ。生中継および録画。車いすテニス、男子シングルス決勝ほか。