右足関節外側靱帯(じんたい)損傷のため、NHK杯を欠場したフィギュアスケート男子の羽生結弦(22=ANA)が12日、18年平昌(ピョンチャン)五輪代表の最終選考会となる全日本選手権(12月21~24日、東京)で復帰する意思を示した。この日、日本スケート連盟を通じコメントを発表。10日間の絶対安静を医師に告げられたこと、全治まで約3~4週間かかる見込みだと明らかにした。

 その上で全日本選手権に照準を合わせる意向で「何とか間に合うよう治療、リハビリに努力いたします。全日本ではいい演技が出来るよう頑張りますので、どうぞリハビリ、練習に専念させていただきます」とコメントした。実績からすれば、全日本選手権を欠場しても、平昌五輪代表に選ばれる可能性は高いが、出場して五輪代表を勝ち取りたいという気持ちがある。

 日本連盟の小林芳子フィギュア強化部長は「1週間安静というのは、お医者さんが『その頃には痛みが取れる』というもの。そこから氷上に乗り、状況を自分で判断しながら練習メニューを組んでやっていくと思います」と今後の見通しを説明した。希望があれば医療面などで全面的にサポートしていく。関係者によると、羽生はこの日朝にNHK杯開催地の大阪を離れた。【高場泉穂】