フェンシングの全日本選手権が7日開幕し、7月の世界選手権個人男子フルーレで銀メダルを獲得した西藤俊哉(20=法大)、8月のユニバーシアード男子フルーレ2位松山恭助(20=早大)、2016年ジュニアW杯女子フルーレ優勝の宮脇花綸(20=慶大)らと太田雄貴・日本協会会長(32)が会見に出席した。

 初の全日本のタイトルを狙う西藤は「世界選手権では銀だったので、この全日本を初優勝で飾って、2020年への大きな一歩にしたい」と語った。昨年王者の松山は「ダイナミックな最高のプレーをして観客を楽しませて、2連覇をしたい」と意気込んだ。宮脇は昨年から8キロの減量に成功し、体作りに力を入れてきた。「フェンシングは格闘技なので、気持ちを前面に出しながら、きらきらしてかっこいいフェンシングを見せたい」と力強く言った。

 今大会から大会期間を従来の3日間から4日間に増やした。7日は男子サーブルと女子エペ、8日は男女フルーレ、9日は男子エペと女子サーブルの準決勝までが行われる。最終日の10日に、男女すべて種目の決勝を行う。国際的にも珍しい大会日程となり太田会長は「東京五輪で金メダルを取るためにも、日本での大会で、彼らがより緊張を感じる環境をつくりたい。観に来てくれる人のためにも、試合の始まる時間がわかりやすいほうがいい」と理由を明かした。

 この日程について松山は「1日に決勝の1試合で優勝が決まることには正直難しさもあると思う。けれども、五輪で初戦から世界の強豪と戦うことを考えると、準備の練習になる」とうなずいた。西藤は「自分のベストを整えて、決勝でどこまでできるか。冷静な試合運びが大事」と語った。