ジョーカーは「ママリン」! 女子のLS北見が、強豪を破って4強に進出した。1次リーグA組最終戦でスウェーデン五輪代表に2-7で完敗。2勝2敗の同組3位で準々決勝に進出し、同じ相手と対決。リザーブだった本橋麻里(31)がリード吉田夕梨花(24)に代わって今大会初出場して、延長第9エンド(E)の末、6-5で勝った。ワールドツアーランク2位の強敵にリベンジして、今日17日の準決勝ではスイス五輪代表と顔を合わせる。

 母となった「ママリン」本橋が電撃出場した。2-7で完敗した1次リーグ最終戦から約5時間後。準々決勝で本橋がアイスに立った。リードとして試合を組み立て、スキップ藤沢らと意見を交換。チームは延長の末に、強豪を撃破した。本橋は「他のチームも五輪の準備として、アクシデントがあれば(5人目が)すぐ出られるように、準備していました。マネしました」とにっこり。藤沢は「心強く、できました」と笑顔で言った。

 チームの創設者はリザーブを務めているが、すべての位置で練習している。何よりも2度の五輪も出産も経験したベテランの安定感がある。「私は性格的に焦らないので」と言う本橋に対し、小野寺コーチは「彼女には『どこでもやってよ』と言っている。五輪でもいろいろやる」とジョーカーママリンを予告。本橋は準決勝の出場を問われると「秘密です、ふふふ」と笑っていた。【益田一弘】