初出場の中越(新潟)が伊勢原(神奈川)に2-1で逆転勝ちした。第1セットを落としたものの、持ち前の粘りのバレーでボールを拾い、第2セット以降は25-14、25-18で連取した。

 初めての「春高」コートで、中越の選手たちが全身を小躍りさせた。セットカウント1-1の第3セットは24-18のマッチポイントを迎えた。ミドルブロッカー佐藤美穂菜(3年)の無回転サーブが決まって、初出場でうれしい全国1勝を遂げた。ウイニングサーブを放った佐藤は「決まったらいいなと思って打ったら、決まった」と笑った。

 立ち上がりの第1セットこそ落としたが、初舞台と思えない粘りを見せた。本間克敬監督(32)は「1セット落として、みんな腹をくくった。いつも通りにやればいいバレーはできる」と指示を出した。第2セット以降は、初出場の緊張感とも無縁。佐藤は「すごく楽しい。気持ちのいい場所」と春高の雰囲気を話した。「我慢強くやった。攻める気を忘れずにプレーすることができた」。そう話した本間監督の声は、第1セットからかれていた。【涌井幹雄】