フィギュアスケートのペアでロシア代表として2010年バンクーバー冬季五輪4位に入った川口悠子が22日、ロシアのサンクトペテルブルクで取材に応じ、現役を引退して今後はコーチやプロスケーターとして活動していくことを明らかにした。昨年9月にタス通信などがコーチの話として引退を報じていたが、本人が日本メディアに表明するのは初めて。

 愛知県出身で36歳の川口は06年にロシア人のスミルノフとコンビを結成し、09年に同国籍を取得。世界選手権で2度銅メダルを獲得し、欧州選手権を2度制した。

 川口は16年のアキレス腱(けん)断裂から復帰して集大成として平昌五輪出場を目指したが、スミルノフと意欲に温度差が生じ、ロシア・スケート連盟から引退を迫られたという。「やっと体も動いてきただけに悔しさや未練はある」としつつ「今後は日ロ交流の懸け橋にもなれたらいい」と活動の幅を広げる考えを示した。