レバンガ北海道は、敵地で栃木ブレックスに76-100で完敗した。大麻取締法違反容疑で逮捕されたグレゴリー・ウィッティントン元選手(24)を欠き、外国人選手は2人。栃木は外国人3選手で43得点し、19得点したマーク・トラソリーニ(27)と14得点のダニアル・ミラー(26)の奮闘も及ばなかった。今季最多失点の敗戦で東地区最下位栃木と5位北海道のゲーム差は1となり、今日28日に敗れれば追いつかれる。

 この試合だけは勝ちたい。レバンガ北海道は、点差に関わらず、最後まで必死に食らいついた。結果は完敗だった。試合を終え、疲れ切った選手たちが、膝に手をつく。今季最多100失点。「栃木が素晴らしかった」と切り出した水野宏太監督(35)は、クラブ全体の思いを代弁するように「内容は100点取られているように納得はできていないが、こうした状況の中、選手は意志とプライドを持ってコートに立っている」と続けた。

 前節はホームの利もあり3位川崎と1勝1敗だった。この日は逆に敵地の観衆3803人にのみ込まれた。「リズムを(相手に)つかまれた」と多嶋朝飛主将(29)。第1クオーター(Q)は16-29。守備が機能せず、第2Q終了までに栃木に10本中8本の3ポイントを決められた。第3Q開始後も3連続で得点を重ねられ、最後まで立て直しを図れなかった。

 ウィッティントン元選手の契約解除後、初の試合。故障離脱から前節復帰し、ムードメーカー的な存在だった同選手の抜けた穴は、小さくなかった。栃木は外国人選手3人で計43点。一方、北海道のトラソリーニは両チーム最多の19点と奮闘。ミラーも14点と気を吐きながら、及ばなかった。社長兼任の折茂武彦(47)は「いろいろなことがあったが、やるしかない。こういう状況を乗り越えていくことも、チームの成長につながる」と前を向いた。

 次節2月3、4日は、函館で東地区首位A東京との2連戦。栃木2連戦のパブリックビューイングを行うなど、函館のファンは地元開催を心待ちにしている。「こういうことがあっても、なくても、応援してくれるファンのために試合をしている」と多嶋。下を向いている時間はない。今日28日、栃木に勝って、貯金「4」で凱旋(がいせん)してみせる。【浅水友輝】