76年モントリオール五輪の男子日本代表選手らで構成される日本バスケットボール推進協議会(谷口正朋会長)は6日、都内で会見を開き、現在の男子日本代表の選手選考について疑問を呈した。

 ミュンヘン五輪で男子代表コーチ、モントリオール五輪で同監督を務めた吉田正彦氏は「ガードの富樫(勇樹、24=千葉ジェッツ)を替えて、身長が2メートル近い選手をガードにコンバートして熟練させるべきだ。身長の低い選手では守備をしきれない」とフリオ・ラマス監督(53)の選手起用法に対し、意見を述べた。

 同協議会は16年から日本協会側に7度にわたり男子代表の強化に関する面談を申し入れているものの、返事は来ないという。強化費の増額、代表強化スケジュールの拡充、Bリーグのチーム数を18チームから10チームに減らすことなどを盛り込んだ提言を日本協会側に書面で提示し続けている。国際バスケットボール連盟(FIBA)から国内トップリーグの一元化、日本協会のガバナンスの改善、代表の強化を指摘され、14年に日本は国際大会出場資格停止、東京オリンピック(五輪)開催国枠の適応についても不透明との制裁を科された。現在も、代表強化という側面から東京五輪への開催国枠の適応は保留とされ、19年のFIBA中央理事会で判断が下されることになっている。代表強化のアピールの場となる19年北京W杯出場に向けたアジア1次予選で、4連敗を喫している現状を受け、吉田氏は「抜本的な強化対策を打てば間に合う。仮に今のまま五輪に参加できたとしても屈辱的な結果になるだろう」と話した。

 加えて、近畿2府4県の評議委員が2月23日に、日本協会の三屋裕子会長に対し質問書を提出したことも明らかとなった。書面には会長選出の課程についての不透明さ、三屋会長ら日本協会役員の年俸総額についての開示が盛り込まれている。6日に日本協会から評議委員に対して返答はあったものの、内容については後日説明するとしている。