世界33位の錦織圭(28=日清食品)が、3回戦で完敗した。現在、2大会連続優勝で、先週のBNPパリバオープンで王者フェデラー(スイス)を下しマスターズ大会初優勝を飾った同6位のデルポトロ(アルゼンチン)に2-6、2-6の72分で敗れた。

 錦織は、デルポトロに2連勝中だったが、それは錦織がけが前で、デルポトロが手首のけがで復帰最中の過程だった。現在の立場は、現在12連勝中の相手に、復帰途中の錦織という全くの逆。勢いの差が完全に現れた。

 滑り出しは、非常に好調な錦織だったが、まだゲームのスコアメークが思ったように行かない。相手が強いという威圧感に、まだ立ち向かう自信も戻っておらず、どうしても大事なところでミスが目立った。

 右手首の腱(けん)の脱臼から1月下旬のツアー下部大会で、5カ月ぶりに復帰。途中で、40度近くも高熱を出した風邪にもかかり、先週のBNPパリバオープンは欠場した。これで、ハードコートの復帰5大会を終了。まだ復活に向けた序盤で、今後は、欧州のクレーシーズンに向け、調整する。次戦は、4月15日開幕のモンテカルロ・マスターズ(モナコ)の予定だ。