4月4日、トロロッソにパワーユニットを供給するホンダは、今週末のF1第2戦バーレーンGPに向けて2台ともに今季2基目のMGU-H(熱エネルギー回生装置)とTC(ターボ)を投入することを明らかにした。

 開幕戦オーストラリアGPでピエール・ガスリー車のMGU-Hにトラブルが起きたのを受けてのもの。

 オーストラリアGPでガスリー車のMGU-Hが壊れ、修理による再利用はできない状態であったため2基目投入を余儀なくされた。ホンダはターボのコンプレッサーがMGU-Hと一体化しているため、同時にTCも2基目を投入せざるを得ない。

 関係者によればHRD Sakuraでの解析によってトラブルの原因は正確に把握できているといい、そのトラブル対策を施した仕様をバーレーンGPに投入する。オーストラリアGPでトラブルが起きなかったブレンドン・ハートリー車にも、念のため同じ対策仕様のMGU-HとTCを投入する。

 また、ガスリー車はMGU-Hのトラブルによる破片がICE内部にダメージを引き起こしていたため、ICEもあわせて2基目に交換することとなった。

 パワーユニットのICE、TC、MGU-Hは年間3基という制約が課されているため、昨年までの反省をもとに信頼性を第一にシーズン開幕へ臨んだホンダにとっては大きな痛手となった。元々パワーユニットの改良版投入のため年間4基という計画も視野に入っていたとは言え、これでシーズン後半でのペナルティは不可避となった(4基目以降を投入したレースでは実質的に最後尾スタート)。今回のトラブル対策が万全なものでなければトロロッソ・ホンダの年間計画はさらに大きく崩れることになるだけに、シーズン開幕早々の正念場と言える。