女子シングルスで世界ランク1位の上地結衣(24=エイベックス)が、大会6連覇へ好スタートを切った。初戦の2回戦で同27位の堂森佳南子(42)を6-0、6-0と圧倒し、準々決勝に進んだ。

 「前に出るドライブボレーのタイミングはよかったですね。ただ、サーブが反省点です。ちょっと考えすぎました」。上地は圧勝にも反省点を口にした。

 同じレフトハンドの堂森に対してサービスのコースを意識しすぎて、トスアップのバランスを崩したシーンが何度かあった。それでも世界の頂点に立つ正確なショットは圧巻。切れて伸びるバックスライスのストレートで、3大会連続パラリンピック出場のベテランを翻弄(ほんろう)した。

 今大会から男女シングルスの優勝者には天皇杯・皇后杯が下賜される。「身近なものではなかったですが、誇らしいことだし、この大会にふさわしいと思います。海外の選手に取られたら悔しいですから…」。上地は控えめながら、はっきりと優勝、6連覇を宣言した。準々決勝では今大会でダブルスを組む世界11位のジュリア・カッポッチ(26=イタリア)と対戦する。