米菓大手の亀田製菓が5日、18年平昌五輪(ピョチャンオリンピック)スノーボード女子パラレル大回転5位の竹内智香(34=広島ガス)にスナック菓子「ハッピーターン」4年分を贈呈した。

ハッピーターン好きの竹内は東京・中央区の同社東京支社を訪れ、商品キャラクターのターン王子から特注袋に入った定番の108グラム袋(27枚入り)4年分となる1460袋を贈呈された。「味も(食べた人へハッピーがターンするようにとの願いが込められた)商品名も大好き。食べると本当にハッピーな気分になれる。4年分もいただいたので、お世話になっている方にもハッピーのお裾分けをします」。大興奮の竹内は、ターン王子に抱きついて御礼した。

トップアスリートには珍しい大のお菓子好きだ。14年ソチ五輪決勝前には「元気の源」として同品を食べて銀メダルを獲得した。好きなものを食べて結果を残し、“勝負菓子”となった。同五輪後は体調を崩して野菜中心の食生活に改善した。お菓子も控えていたが、平昌五輪の時には金メダルをイメージして金色パッケージの同品を持参して臨んだ。同社も金メダルを獲得したら五輪5大会連続出場をねぎらい同品の「5年分の贈呈」を決めていた。結果は5位に終わったが、今回は4年に1回の「五輪、お疲れさまでした」との意味を込めて4年分が贈られた。

「ソチ五輪の銀メダルは喜びよりも悔しさや自分への怒りがあった。(けがも度重なり)平昌五輪ではメダルを取る難しさを実感し、ソチ五輪の喜びを平昌で感じた。競技人生の誇りや価値を与えてくれたのが平昌だった。多くの方に支えられて本当にハッピーで、5位でもやってきたことは100点満点だった」

平昌五輪後は進退について熟考しているが、期限を付けずに自身と向き合っているという。8月にはリフレッシュと進退を確認するためにニュージーランドへ行った。久々に雪上に立ったが「特に気持ちの変化はなかった」という。現役続行の明言は避けたが「レースの世界に戻るとなると、日本代表としての覚悟と責任が必要」と強調した。

年齢を重ねて他の世界や仕事にも興味が出てきたという。ハッピーターンの商品開発にも意欲を示し、好物の「梅味」を猛プッシュしていた。「困るぐらいやりたいことがたくさんある」。女子スノーボード界の第一人者は、ハッピーをつかんだかのように心を躍らせていた。