柔道の18年世界選手権女子57キロ級金メダルの芳田司(23=コマツ)が18日、自身のキャラについて模索していることを明かした。

グランドスラム(GS)デュッセルドルフ大会(22~24日、ドイツ)に出場するため一部の男女日本代表と成田空港を出発。7日に現役引退した12年ロンドン五輪同階級金メダルの松本薫さん(31)について触れ「正直、松本選手と試合をしたかったという思いがある。残念だし、1回試合をさせてもらいたかった」と名残惜しそうに話した。

松本さんを目標とし、「越えたい存在」として競技にまい進してきた。“野獣”の異名を取り、闘志むき出しの柔道スタイルやキャラ立ちが少しうらやましく感じたという。「自分は気迫や感情が表に出ないタイプ。いつもカラーを考えるけど、それは自然に出ることなのかなとも思っている。ちょっと天然な部分は(松本さん)かぶるけど、(自身は)何なんだろうと…」と頭を抱えた。

昨年9月の世界選手権直前には国民的アニメ「サザエさん」のタラちゃんをイメージした「タラちゃんカット」で初の世界女王に輝いた。しかし、「(周囲から)『タラちゃん、ちゃうやん!!』と言われて…どちらかと言うと、『ワカメちゃんの方やん』と突っ込まれた。そういうキャラなのかな…」と再度、頭を抱えた。

今大会では、世界女王としての誇りと意地を見せる。昨年11月のGS大阪大会は5位に沈み、今夏の世界選手権代表の内定を逃した。「強みと弱みを頭の中で整理して、立て直すイメージで練習してきた。勝つことだけに集中したい」。自身のキャラ設定は後回しにし、気持ちを新たに機上の人となった。