フィギュアスケート女子で18年平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)6位の坂本花織(18=シスメックス)が21日、神戸野田高(神戸市長田区)の卒業式に出席した。

式では3年生代表による答辞を聞いて「結構泣きました。(制服の)リボンがびしょびしょ」と照れ笑い。3年間同じクラスだったスポーツ系列のメンバーからは、3月の世界選手権(さいたま市)に向けて「かおちゃん、ファイア~!」と拳を掲げながらのエールを送られ「くじけそうになった時にみんなが頑張っているから、自分も頑張ろうと思えた。(朝練習で)怒られて暗くても(学校生活を送り)夕方までには切り替えられるような、楽しい雰囲気でした」と感慨深げに振り返った。

同校進学を志したのは「受験日に日本にいなくて、2次試験を受けさせてくれるのはここしかなかった。最初はどうなるかと思った」という巡り合わせだった。フィギュアスケート部は坂本と、同じクラスで部長を務める18年全日本選手権23位の籠谷歩未(神戸ク)が入学したことで創部された。

学校への感謝の思いが強い坂本は、2月上旬から4大陸選手権(米アナハイム)出場を控えながら、1月下旬の全国高校総体(名古屋)にも参加した。

「部活を作ってもらって、今年は1年生も入ってきた(現部員は3人)。ちょっと後に継げたかなと思う。今年は3人でインターハイに出て、学校に貢献できたかなと思います」

在学中には17年世界ジュニア選手権で3位に入り、高2のシーズンからシニア転向。平昌五輪に出場し、高校生としてのクライマックスには初めての世界選手権が待つ。ホームルームでは涙を流しながら、充実した3年間を思い返した。