B1中地区王者の新潟アルビレックスBBは27日からBリーグ・チャンピオンシップ(CS)・クオーターファイナル(QF)で昨季王者のアルバルク東京(東地区3位、ワイルドカード)とアオーレ長岡で対戦する。

初の大舞台に臨むチームを大黒柱のPG五十嵐圭(38)が統率する。目標のリーグ頂点に向けて、最初の難関突破へゲームメーク、自らの得点とフル稼働を誓った。

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リラックスした中にも闘志をちらつかせる。「目標は優勝。そのためにCSの初戦をしっかり戦う」。五十嵐は、まず、今日27日のA東京戦の1戦目に全力を注ぐ思いを話した。CSはファイナルまで、2戦先勝制で勝ち上がる。初戦の勝利は大きなアドバンテージだ。新潟は「1戦必勝」を合言葉に今季、中地区を制覇した。CSでもそれは変わらない。

五十嵐はその中で1つギア上げる。「PGとして、今まで以上に集中して試合に入る」。2季連続得点王のCダバンテ・ガードナー(27)を中心に攻撃を組み立てるが「ダバンテをフォローし、彼以外もコントロールしないと」と状況に応じたゲームメークを重視。加えて「僕自身も積極的にいく」と果敢に得点を狙いにいくつもりだ。

A東京とは今季1勝1敗。個人的にも2試合で35得点、3点シュート9本成功、アシスト9と好成績を残した。昨季王者だが、気後れはない。その上で「自分たちは挑戦者」と気持ちの引き締めをチームメートに促した。

A東京戦に備え、新潟は24日から26日まで原則非公開練習にし、25日のみ報道陣に公開していた。五十嵐は「集中できたし、リラックスもできた」。大一番を前に精神的な準備は整った。中地区で優勝したことで、セミファイナルまでホームで開催できる権利を獲得。「いい流れで来ている。お客さんの声援は大きな力になる」と地の利も生かす。CS進出、地区優勝とチームの成長を感じながら、ここからは頂点へ向けてけん引する覚悟を決めた。【斎藤慎一郎】

○…新潟アルビレックスBB庄司和広監督(45)は「初のCSの大舞台をいい緊張感を持って楽しみたい」と話した。非公開練習では攻守のフォーメーションの確認を行って調整した。選手にはCSに臨む心構えを問い直した。「自分の役割を遂行することを重ねてここまできた」。これまでと変わらず、任務遂行を徹底させる。何よりホームのアオーレ長岡で試合ができることは“武器”だ。「お客さんも巻き込んで一緒に戦う雰囲気にしたい」と話した。