白血病闘病中の競泳女子池江璃花子(18=ルネサンス)が8日、公式ホームページ(https://www.rikako-ikee.jp/)を開設して自筆メッセージを寄せた。3月13日のツイッター以来56日ぶりの発信となった。

「現在、治療は順調に進んでいます。普段体調が良い時は、今までやらなかったぬり絵やパズルをやったり、映画を観たり、泳いでた時は出来なかったことを楽しむという生活を送っています」と療養の日々を記した。

池江は2月12日に白血病を公表。折に触れて自身のツイッターを更新してきたが、文字数制限などがない形式で、しっかりとしたメッセージを届けたいと希望。マネジメント会社関係者は「応援メッセージをみることが本人の元気につながる。楽しみにしているんです」として応援メッセージコーナーを置いて、励ましの声を集約する形とした。

トップページには「応援ボタン」をつけた。閲覧者がボタンを押せば、さまざまな国の言葉で「ありがとう」の文字が浮かぶ。同関係者は「本人とご家族が話し合って、こだわってつくったところ。ありがとうの言葉は世界選手権に出る国々を中心にしています。海外のスイマーにも『ありがとう』を伝えたいという希望です」。英語でのメッセージは、海外からの励ましへの感謝も示している。

メッセージは、治療の進捗(しんちょく)状況を随時、更新していく。池江は「どんな時でも1人ではない事を忘れません。そして忘れないでほしいです。一緒に頑張りましょう! そして待ってくれている皆様に1日でも早く良い報告ができるようにしたいと思います。引き続き温かく見守っていただけたらうれしいです」と締めくくった。

◆池江璃花子(いけえ・りかこ)2000年(平12)7月4日、東京都生まれ。15年世界選手権で中学生として14年ぶりに代表入り。得意は100メートルバタフライで自己ベストは56秒08。16年リオデジャネイロ・オリンピック5位、昨夏のパンパシフィック選手権で主要国際大会初優勝。ジャカルタ・アジア大会では日本勢最多6冠で、女子初の大会MVPに選出された。今年2月に白血病を公表。171センチ、60キロ。

<池江の経過メモ>

◆1月13日 19年初レースで三菱養和スプリントに出場。本職の100メートルバタフライで自己記録より4秒以上遅い1分0秒41。「自分でもびっくりするぐらい遅かった」。

◆同18日 オーストラリア合宿に出発。「いい刺激をもらって帰ってきたい」。

◆2月4日 疲労が抜けずに、現地で検査。

◆同8日 緊急帰国。病院で白血病と診断されて入院。

◆同12日 ツイッターで白血病を公表。「検査を受けた結果『白血病』という診断が出ました。(略)今は少し休養をとり、治療に専念し、1日でも早く、また、さらに強くなった池江璃花子の姿を見せられるように頑張っていきたいと思います」。

◆同13日 骨髄バンクへの問い合わせが急増するなど、支援の輪が広がり、池江が「今の私の率直な気持ちです」とツイッターなどで反応。「私は、神様は乗り越えられない試練は与えない、自分に乗り越えられない壁はないと思っています(略)」などとつづる。

◆3月6日 ツイッターで「思ってたより、数十倍、数百倍、数千倍しんどいです。(略)でも負けたくない」。

◆同11日 ツイッターに「さまざまな病気と闘う方からもメッセージをいただきました。(略)みんな頑張っている事、みんなの気持ちになる事、本当に大事なことを日々学んでいます」。

◆同13日 「東京オリンピックまで499日。1日遅れちゃった…。まだまだ諦めないぞー!!」と絵文字つき。

◆4月8日 マネジメント会社が日大への入学と同水泳部入部を発表。

◆5月8日 公式HP開設。