〈フィギュアスケート:グランプリ(GP)シリーズ第2戦・スケートカナダ〉◇第1日◇25日(日本時間26日)◇カナダ・ケロウナ◇男子ショートプラグラム(SP)

五輪2連覇の羽生結弦(24=ANA)が、今季最高の109・60で首位発進した。冒頭の4回転サルコー、続くトリプルアクセル(3回転半)を鮮やかに着氷。3本目の4回転と3回転の連続トーループは、着氷で体勢を崩しかけたが、しっかりまとめきった。

演技後は「完璧に心から幸せだったとは言えないですけど、今日できるベストは尽くしたかなと思っています。演技が終わった後、リンクの上でプーさんが投げられる光景とか、演技を終えた達成感とかはすごく幸せに感じられました」と振り返った。

2季連続で同じSPを演じる今季は、質の高さを追い求めている。自己ベストの110・53点に肉薄する点数も「試合によってばらけがある。フリーまで終わってから考えようかなと思っています。しっかり明日につなげていきたい」と点数は気にしなかった。

それよりも優勝した9月のオータム・クラシックのSPで転倒した4回転サルコーについて「絶対に同じ失敗は繰り返したくないというのがあった。練習でも氷に乗って1、2分で曲をかけるけど絶対にサルコーだけは決めるっていう意識が今日につながった」と執念があった。

演技後には左脇腹付近を気にするそぶりを見せいてた。理由を問われると「ステップをやっている時に『ぴちっ』ってなった。オータム・クラシックから模様の配置を換えていたので、穴があいたらやだなって思って見ました」と照れ笑いした。