今季シニアデビューした3人娘が躍進するロシアが、GPシリーズ全6戦制覇を遂げた。

ショートプログラムで世界歴代最高点を記録したアリョーナ・コストルナヤ(16)がフリーも1位の154・96点、合計240・00点で優勝。同門のトルソワ、シェルバコワと3人で全6戦で金メダルを獲得し、「全てのメダルを取れたらいいねって3人で笑いっていたけど、実際にそうなって非常にうれしい」と喜んだ。GPシリーズで1カ国が6戦を勝つのは女子シングルでは初となる。

緩急巧みな滑りに、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を持ち合わせる新星は、この日も持ち味をいかんなく発揮。冒頭の3回転半を余裕を持って着氷すると、難なく2回転トーループをつけて2・51点の加点を獲得。続く3回転半の着地で乱れた以外は、シニア1年目とは思えないハイレベルなステップ、スピンでまとめきり、優勝を果たした。

トルソワが持つ合計241・02点の世界記録にも肉薄し、「フリーの3回転半のミスがなければ届いていた」とトルソワ、シェルバコワが跳ぶ4回転抜きでも、戦える自信を隠さない。12月のGPファイナルでは3人が激突する。際立つ個の競演でハイレベルな争いになりそうだ。