今大会出場校中最多49度目の日川(山梨)が初戦突破。全4トライをFWで奪い、力強さを見せつけた。「FWはうちらしさが出ました」と雨宮敬将監督(38)は満足そうだ。

FW8人中5人が身長180センチ以上。指揮官が大型と期待して与えたノルマは「体重95キロ以上」で、FW陣はとにかく食った。高校日本代表候補のNO8小嶋大士主将(3年)の場合、昼は弁当で米2合、夜は4人家族の自分以外が1膳分よそった後の炊飯器を抱え、3合以上を直接食べるワイルドさで体重は入学時の78キロから98キロに増えた。

13年度以来6大会ぶりの年越し(3回戦進出)に王手をかけた。小嶋主将は「49度が今回最多なのは知ってましたけど、それより目標はピンポイントで“正月越え”です」という。

全国的な少子化のあおりで部員確保に悩むのは、伝統校でも同じだ。ただ、山梨では約10校の中学が秋以降限定の“季節部”としてラグビー部を設け、普及に努めており、日川も季節部経験者が多い。山梨のラグビー活性化へ、花園で躍進すれば、さらに効果的だ。30日の石見智翠館戦は大事な戦いになる。