全国高校ラグビー大会(大阪・花園ラグビー場)で3大会ぶりの4強入りを果たしたAシード御所実(奈良)が4日、奈良・御所市内の同校で準決勝(5日)の前日練習を行った。

常翔学園(大阪第2)との近畿勢対決に向けて約2時間、軽めの強度で戦術などを確認。高校日本代表候補のFB石岡玲英(れい、3年)は「1つ1つ戦いながら成長する。明日もいろいろなことを学んで、その中でも勝つことを諦めない。勝つという目標を持ちながら、成長していきたい」と落ち着いた様子で意気込んだ。

この日の練習後、グラウンドで行われたミーティングでは竹田寛行監督(59)の「この大会、どんなところで成長させてもらっている?」という話に対し、選手は2人1組を作って意見を伝え合った。竹田監督は準々決勝の大観衆を例に「一生の中でも、そういう時がたくさんある訳じゃない。どういうところに感謝するべき?」と教え子に問いかけ、練習を見つめながらつぶやいた。

「ベスト4までは僕の仕事かもしれない。もちろんここからもマネジメントするけれど(選手は)体もボロボロ。精神的にもボロボロ。彼らに勝ちたい気持ちがどれだけあるかになる」

支えとなる1つのテーマが「感謝」。過去準優勝3度の強豪は大切なキーワードを再確認し、初優勝への道を進んでいく。