3大会ぶり68回目の出場となった秋田工(秋田)が、完封勝利で3回戦進出を決めた。伝統の低く強いタックルとBKの展開力でトライを量産。西陵(愛知第2)を鉄壁ディフェンスで防ぎ切った。

聖地を紺白ジャージーが駆け回った。FWもBKもグラウンドを縦、横に素早く展開し、ゲームコントロールに成功。1回戦の東海大静岡翔洋(静岡)戦に続き、2試合連続完封勝利で、3回戦のある21年1月1日を迎える。

淡路直明監督(56)は「西陵さんは接点が強いので、そこでしっかり当たることがテーマの1つでした。ノートライに抑えたのは良かった」という。

3トライを決めたNO8土肥大貴(3年)は「伝統のFWと言われますが、今年はBKも大外で取り切る決定力があるので、バランスのチーム。今日はFWに関しては80%、やりたいことはできました。残り20%は伝統のモールでトライを取り切れない部分があったことですね」と言う。

同校ラグビー部OBだった父芳宏さん(48)の影響で入学した。同じNO8だった父は3年だった69回(89年度)大会は負傷のためグラウンドに立てなかった。また2歳上のいとこは3年時は花園出場を逃した。「父からは今朝、LINEが入っていて、父の分もという思いはありました」。小学校でレスリング、中学では柔道55キロ級で絞め技を得意とし、東北大会に出場。そんな自称「格闘好き」は、ラグビーでも激しいプレーでFWを引っ張る。

歴代通算68回出場、優勝15度はいずれも全国一。100回記念大会で花園に帰ってきた古豪は3回戦でシード校の大阪朝鮮高と激突する。

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