第1シードのチーフス(西地区1位)が逆転勝ちし、V2に王手をかけた。準決勝はケガで途中退場したQBパトリック・マホームズ(25)が先発。第2シードのビルズ(東地区1位)に先行されたが、3連続TDで前半を21-9とリードした。後半も2TDパスを加えるなどして38-24で勝利。2月7日のフロリダ州タンパでのスーパーボウルに、2季連続4度目の進出を決めた。NFC第5シードのバッカニアーズ(南地区2位)を相手に、2季連続3度目の優勝を狙う。

序盤はFGに、パントリターンでファンブルからTDパスを許した。9点を先行されたが、マホームズにスイッチが入った。小気味よくパスを決め、成功9本目のパスでまずは1本目のTD。さらにTDを許すファンブルのWRハードマンが50ヤードのビッグゲインから、TDランで逆転した。

後半はTEケルシーに連続でTDパスを決めて、さらにリードを広げた。パスでは325ヤード、3TDをマークした。17日の準決勝ブラウンズ戦では脳振とうで途中退場し、左足親指も痛めていた。出場が危ぶまれたが、自慢のランは5回に抑えたものの、申し分ないプレーを見せた。

AFC覇者に贈られるチーム創設者の名を冠したラマー・ハント・トロフィーを息子のクラークCEOが掲げる。リード監督は「トロフィーを取り戻せた。選手を誇りに思う」。まずはAFC制覇を喜び、約9000人の観客と一緒に「チーフス!」と雄たけびを上げた。

ビルズQBアレンには2TDパスを許したが、守備陣は1インターセプトをマークし、4回のQBサックを浴びせた。マホームズは「攻守のお互いが信じ合っている」と一丸を強調も「まだ仕事は終わってない」と叫んだ。

父パット氏は元MLB投手で、横浜でもプレーしたことで知られる。昨年には北米スポーツ史上最高額となる10年総額5億300万ドルで契約延長した。9チーム目の連覇をかけ、地元となるQBブレイディとの決戦となる。殿堂入り確実な21年目の大ベテランを相手に、次代を担う4年目の若手の対決。「自分たちのプレーをするだけだ」と自信を胸に決戦の敵地へ乗り込む。