今季限りでの現役引退を表明している元日本代表FB五郎丸歩(35)が、NEC戦に先発して今季初出場した。

前半4分には早速ゴールキックを決めるなど、開始早々から存在感を放っている。

開幕から2試合続けてメンバー外だったが、五郎丸は来るべき時に備えていた。メンバー外となった第1、第2節は、クラブハウスでビデオ観戦して「このジャージーを着てプレーしたい気持ちが強くなった」。迎えた第3節で今季初のメンバー入り、そして先発出場。NEC戦に向けて「ヤマハのラグビーを体現したい」と意気込みを見せ、スクラムとラインアウトで主導権を握ることを誓っていた。

佐賀工高から早大を経てヤマハ発動機でプレー。日本代表では57キャップを持ち、2015年ワールドカップ(W杯)では初戦の南アフリカ戦で1トライを含む24得点をマークし、歴史的勝利に貢献。開幕前に行った昨年12月の引退会見では「残り1シーズンを戦う気力、体力しか残っていない」と決断した理由を説明した。

今月1日で35歳に。五郎丸は「いいタイミング(35歳になって)で15番を付けることができる」と喜びをにじませた。チームは開幕戦で日野に52-17で勝利したが、第2節でリコー22-23に惜敗。ここまで1勝1敗。

得意のキックが注目されるが「80分間の中で何回蹴るか分からず、選択肢の1つ。あまりそこにこだわらず、しっかりとチームが勝利できるようにプレーしたい」と話している。