第12Rで優勝戦が行われ、元SMAPのメンバーで、負傷療養中の森且行と同期の有吉辰也(44=飯塚)が、8周回を逃げ切って復活のG1優勝を飾った。通算53度目、G1は18年山陽平成チャンピオンカップ以来、14度目の制覇となった。猛追した同期の若井友和は、わずかに届かず2着。3着は青山周平が入った。

10メートルオープンの一戦は、スタートで勝負をかけた。有吉は2枠から鋭い仕掛けで飛び出し、先手を取った。2周バックで2番手に上がった若井が道中で逆転を図ったが、有吉は再三、ブロック。最後は際どく同期の2人で1着勝負となったが、有吉が何とか粘った。

勝った有吉は、「素直にうれしい。びっくりしています。10メートルオープンになって、ちょっと運があると思った」と話した。13年9月に落車して骨盤骨折の大けがを負った。一時は選手生命も危ぶまれたが、戦列に復帰。現在は、全日本オートレース選手会西日本支部長も務める。

払戻金は2連単(2)-(4)10540円、3連単は(2)(4)(8)6万3040円。

(注=成績、払戻金などは必ず主催者発行のものと照合してください)

 

◆オートレースとは 8車立てで、1周500メートルを6周(ビッグレースでは8、10周の時も)行う。全国5カ所にレース場がある。群馬・伊勢崎、埼玉・川口、静岡・浜松、山口・山陽、福岡・飯塚で開催される。選手の技量の差によってハンディ(10メートル単位で最大110メートルまで)が定められている。競走車は左回りコースに合わせて車を倒した時にハンドルが平行になるように取り付けられている。エンジンはオートレース専用に開発されたスズキ製の排気量600CC2気筒。ブレーキは追突事故防止のため付いていない。選手は元アイドルの森且行や元ロードレース世界チャンピオンの青木治親、ロードレース出身の青山周平らがいる。20年の獲得賞金NO・1は青山で8889万4055円。