B1新潟アルビレックスBBは15日、SR渋谷戦(20、21日、アオーレ長岡)に向けた練習を中之島体育館で行った。右膝前十字靱帯(じんたい)損傷で離脱中のSG石井峻平(25)はコートの外から盛り上げ役に徹して、浮上を図るチームを後押ししている。

「チームのためにできることをやる」。練習時、石井はチームメートのサポートに尽力している。パスの中継役にシュート練習の際のボール拾い。率先して声も出す。

実戦練習が始まると、かたわらで自身のリハビリを開始。ゴムを使って横向きにステップ、体育館のギャラリーをランニング。全体練習後、チームメートが引き上げてからは青木勇人監督代行(47)とマンツーマンでハンドリングの練習。「順調に来ている」。まだ動きは制限されているが、少しずつ回復している実感がある。

昨年9月のプレシーズンゲーム秋田戦で負傷。全治は未定で、今季中の復帰はほぼ絶望的に。初めての長期離脱に精神的なダメージは大きかった。ただ、東地区下位(15日現在9位)に低迷するチーム状況を目の当たりにし、「自分のことだけをやっていてはだめ」と気持ちを切り替えた。

試合後は「勝っても負けても、次も応援してもらえるように」と公式ツイッターにコメントを積極的に掲載。体に無理のない範囲でファン向けのイベントにも参加する。練習の補助以外にも”戦力”になろうと行動してきた。「一緒に戦っているようにしている」。コートの中と同じ闘志で自身の戦いに臨む。【斎藤慎一郎】