エリート女子の部は、中国のメンギン・ソンが2時間8分10秒で1位に輝いた。佐藤優香(29=トーシンパートナーズ、NTT東日本・NTT西日本、チームケンズ)が2時間10分32秒で2位。4大会連続五輪出場を目指す上田藍(37=ペリエ・グリーンタワー・ブリヂストン・稲毛インター)は、2時間10分37秒で3位となった。

日本勢は東京オリンピック(五輪)出場枠の3枠目を獲得するため、1位に付与される国際ランキングのポイント奪取へチーム戦を挑んだ。中山俊行強化リーダーが立てた戦略に基づき、佐藤を最上位に押し上げるため上田や岸本も協力した。

レース中からチーム戦を展開する様子がうかがえたのはそのため。「ラン」が得意の上田が佐藤に前へ行くように促す光景など、昨年の日本選手権王者がサポート役に徹する様子が見られた。

中国人選手に優勝は譲ったが、中山強化リーダーは「今回日本チームとして最大のミッションは、オリンピックの出場枠の3枠を獲得すること。このアジア選手権のタイトル以上に我々は国際ランキングのポイントが欲しかった。2位という結果は、決して失敗ではない」。目標に届かなかったのは強化に携わる自身に責任があるとし、選手たちの頑張りをたたえた。

上田は「選手一同で事前にミーティングを行って、どういった状況でやるかを考えてきた。(前日会見で)チーム一丸となってと話したのはそういう理由です」と明かした。3週間後の来月15日横浜市での世界シリーズでは、持ち味の「ラン」を生かして上位に食い込みたいと意気込みを見せた。【平山連】