92年バルセロナ五輪男子71キロ級金メダルで今年3月に53歳で死去した古賀稔彦さんの次男、玄暉(げんき、22=旭化成)が初戦の2回戦で敗退した。

18年世界ジュニア王者は世界ランキング81位のイスラエル選手に3分31秒、内股で一本負け。序盤から偉大な父が残した「玄暉の俺様柔道が好き」との言葉を体現するかのように積極的に前に出た。右手で相手奥襟を何度もつかみ好機を狙ったが、攻め手を欠き一瞬の隙を狙われ畳に沈んだ。

24年パリ五輪を見据えて世界選手権初出場で初優勝を目指していたが、無念な結果に終わった。

18、19年世界選手権銅メダルで世界ランキング1位の永山竜樹(25=了徳寺大職)も3回戦で敗退。1分16秒にアゼルバイジャン選手の背負い投げに耐えたところに相手が返し、技ありを奪われた。その後は逃げきられて優勢負けを喫した。アゼルバイジャン選手は大金星を挙げると、マッスルポーズで喜びを表現。場内アナウンサーも「ファンタスティック」と伝えた。

大会初日から金メダルが期待された日本勢2選手が敗れ、波乱の幕開けとなった。