19年世界女王で世界ランキング1位の出口クリスタ(25=カナダ)が準決勝で19年ワールドマスターズ大会銀メダルの玉置桃(26=三井住友海上)に敗れた。

両者指導2で並んだ延長5分15秒、大外巻き込みで技ありを奪われ、優勢負けを喫した。

カナダでは出口と世界ランキング2位のクリムカイトが激しいオリンピック(五輪)代表争いを繰り広げていた。当初は5月に直接対決「3本勝負」で代表を決める予定だったが、コロナ禍の影響でカナダ連盟が規定を見直し、今大会の成績上位者を代表に選出する方針を定めた。カナダ連盟の規定に従うと、クリムカイトが決勝進出したため、出口の代表落ちが濃厚となる。

ただ、両者の直接対決では、出口が6勝0敗と完勝しているだけにカナダ連盟の最終決断に注目が集まりそうだ。

長野県出身の出口はカナダ人の父と日本人の母を持つ。長野・松商学園高から山梨学院大に進学し、東京五輪を目指すためにカナダ国籍を選択した。強豪が多い日本代表では伸び悩みカナダ代表になったが、大一番は高校時代からのライバルに敗れる結果となった。