女子決勝で静岡産大が静岡大に2-0で快勝し、3年ぶり(昨年はコロナ禍で中止)の頂点に立った。男子決勝では、日大国際関係がフルセットの末に静岡産大藤枝に2-1で勝利。19年に続く優勝で2連覇を達成した。3位となった静岡産大藤枝(女子)と静岡大(男子)を含め、男女上位3チームが天皇杯・皇后杯県予選(来月11日)に出場する。

静岡産大が“ハンディ”を乗り越え、女王の座を奪還した。静岡大との決勝、第1セットを先取して迎えた第2セット。24-16から豊田凜(3年)のスパイクが決まり、歓喜の瞬間を迎えた。伊藤茉佑主将(4年)は「人数が少ない中で勝てて良かった」と、3年ぶりの優勝をかみしめた。

部員は、試合が成立するギリギリの6人。交代要員どころか、故障者が出れば即棄権の中、1回戦から全3試合ストレート勝ちの「完全優勝」を成し遂げた。水谷優希(2年)は、左手小指を骨折しながら強行出場。得点源の豊田と鈴木みこと(2年)の2人も、決勝で計28得点と躍動した。伊藤は「最後まで1人1人が役割を果たすことができた」と、胸を張った。

チームは、4~5月に行われた東海リーグ2部でも7チーム中2位と躍進。鈴木秀樹監督(47)を父に持つ、みことは「2位になれるとは思っていなかった。自信になった」と振り返る。大会前に得た確かな手応えも栄冠につながった。

皇后杯県予選までは残り約1カ月。伊藤は「もっと自分たちの速いバレーができるように練習から意識していきたい」と、さらなる成長を誓った。6人の戦いは続く。【前田和哉】