日本のエースであるビックカメラ高崎の上野由岐子投手(39)が2点リードの6回から登板し、2回を1安打無失点に抑えてチームの勝利に貢献した。

5回裏にチームが3点を奪って逆転した直後。4-2の6回表から藤田、浜村に続く3番手としてマウンドへ。その初球は115キロをマークした。2死から中前打こそ許したが、後続は断った。さらに1点の援護をもらった最終回は3人を封じ、試合を締めくくった。東京五輪後、初となる公式戦登板だった。

もともと継投でマウンドに立つつもりで準備し、4回から肩を温めていた。「個人的にはうまく投げられた。力みもなく、オリンピックのイメージが意外に残っていた」。金メダルを獲得した後も、使命感を持って投げ続ける。「自分がマウンドにあがれば、みんなが期待している以上のパフォーマンスをしないとという思いが強い。しっかり、その仕事をまっとうしていかないといけないと思っている」。現在はコロナ禍で無観客。「セットをした時」の球場の静けさにさみしさを感じることもある。「球場に足を運んでもらえるように、楽しさを伝えていければいい」と思いをはせた。