勝者チームの選手が北京冬季オリンピック最終予選(2021年12月5日~18日、オランダ・レーワルデン)および北京冬季オリンピック競技大会(2022年2月4日~20日中国・北京)に日本代表チームとして派遣される。5試合のうち、先に3勝したチームが勝者となる。第1戦は北海道銀行が勝利、この日行われた第2戦は北海道銀行が勝利、第3戦はロコ・ソラーレが勝利し意地を見せた。


北海道銀行がロコソラーレに先勝/第1戦詳細

北海道銀行がロコソラーレ下し2連勝で王手/第2戦詳細



チーム10
ロコ・ソラーレ ××
 北海道銀行 ××

【ロコ・ソラーレ】吉田夕梨花-鈴木夕湖-吉田知那美-藤沢五月

【北海道銀行】船山弓枝-近江谷杏菜-小野寺佳歩-吉村紗也香


◆試合経過


第8エンド(後攻は北海道銀行)

北海道銀行は8点ビハインド。石をためる展開を狙うが、コロ・ソラーレはシート上に石を減らす展開に持ち込む。藤沢は2投目で距離のあるダブルテークアウトに成功。吉村は最後の石で相手のNO1を出して2点。残り2エンドで6点差と大差がついたことで、北海道銀行が自らの負けを認める「コンシード」で決着した。ロコ・ソラーレは連敗で王手をかけられていたが、序盤からの波状攻撃で大量得点。大差をつけて対戦成績を1勝2敗とした。

カーリング女子日本代表決定戦 第3戦 北海道銀行対ロコソラーレ 第1エンド、ストーンを投じるロコソラーレの藤沢五月(中央)。右は鈴木夕湖。左は吉田夕梨花(代表撮影)
カーリング女子日本代表決定戦 第3戦 北海道銀行対ロコソラーレ 第1エンド、ストーンを投じるロコソラーレの藤沢五月(中央)。右は鈴木夕湖。左は吉田夕梨花(代表撮影)

第7エンド(後攻は北海道銀行)

序盤からハウスに石がたまる展開。コロ・ソラーレはセカンド鈴木の2投目の前に1試合1度のタイムアウト。北海道銀行も小野寺の1投目の前にタイムアウト。両軍がめまぐるしく動いた。藤沢が2投目で味方の石をはじいて相手のNO1、NO2を同時に下げさせる好ショット。吉村は最後の石でハウス中央へのドローを狙ったが、相手のNO1にかすって寄せきれず。ロコ・ソラーレが不利な先攻で得点するスチールで1点。9ー1とリードを広げた

カーリング女子日本代表決定戦 第3戦 北海道銀行対ロコソラーレ 第3エンド、ストーンを投じるロコソラーレの藤沢五月(右奥)(代表撮影)
カーリング女子日本代表決定戦 第3戦 北海道銀行対ロコソラーレ 第3エンド、ストーンを投じるロコソラーレの藤沢五月(右奥)(代表撮影)

第6エンド(後攻はロコ・ソラーレ)

吉村が1投目で、味方の石に当ててNO1をつくる。藤沢がすぐに、相手のNO1をテークアウト。吉村は2投目で相手の石をはじき、投げた石を中央に寄せて再びNO1を作る。藤沢が最後の石で再び相手のNO1をはじき出して、投げた石をしっかり残して2得点。スキップ同士が激しくせめぎ合った。ロコ・ソラーレは8ー1と、さらにリードを広げた。

カーリング女子日本代表決定戦 第3戦 北海道銀行対ロコソラーレ 第1エンドに2得点を決めて喜ぶロコ・ソラーレの藤沢五月(左から2人目)ら(代表撮影)
カーリング女子日本代表決定戦 第3戦 北海道銀行対ロコソラーレ 第1エンドに2得点を決めて喜ぶロコ・ソラーレの藤沢五月(左から2人目)ら(代表撮影)

第5エンド(後攻は北海道銀行)

吉田知が2投連続で相手の石をテークアウトして、北海道銀行に得点チャンスを作らせない。藤沢も相手の石を打ち出してハウス内に相手の石をゼロにした。吉村は最後の石で、ハウス中央にドローショットを置かざるをえなくなった。反撃に向けて複数得点を奪いたかったが、1点止まりとなった。

カーリング女子日本代表決定戦 第3戦 北海道銀行対ロコソラーレ 第1エンド、ストーンを投じるロコソラーレの吉田知那美(中央)。左は吉田夕梨花。右は鈴木夕湖(代表撮影)
カーリング女子日本代表決定戦 第3戦 北海道銀行対ロコソラーレ 第1エンド、ストーンを投じるロコソラーレの吉田知那美(中央)。左は吉田夕梨花。右は鈴木夕湖(代表撮影)

第4エンド(後攻は北海道銀行)

ロコ・ソラーレが、サードまでに有利な状況を作る。吉村が1投目にドローショットでNO1をつくる。続く藤沢は2投目で、自軍の石を飛ばして、相手のNO1をはじき出した。吉村は最後の石で相手のNO1をはじいたが、投げた石がハウスの外に出てしまってNO1はロコ・ソラーレ。ロコ・ソラーレは不利な先攻で得点するスチールで1点。これで4エンド連続得点、3エンド連続スチールとなった。

カーリング女子日本代表決定戦 第3戦 北海道銀行対ロコソラーレ ストーンを投じる北海道銀行の吉村紗也香(代表撮影)
カーリング女子日本代表決定戦 第3戦 北海道銀行対ロコソラーレ ストーンを投じる北海道銀行の吉村紗也香(代表撮影)

第3エンド(後攻は北海道銀行)

近江谷が2投目でダブルテークアウトに成功。その直後、吉田知も負けじとダブルテークアウトでお返し。激しい打ち合いとなった。藤沢はNO1、NO2をキープした上でガードストーンを置いて道をふさいだ。吉村は最後の石で、ほとんど使っていない右のコースからドローショットを強いられた。何とかNO2を確保したが、1失点。ロコ・ソラーレは不利な先攻で得点するスチール、これで3エンド連続で得点して5-0と大きくリードした。

第3戦でストーンを投じる北海道銀行の吉村紗也香(代表撮影)
第3戦でストーンを投じる北海道銀行の吉村紗也香(代表撮影)

第2エンド(後攻は北海道銀行)

セカンド鈴木が1投目でハウスの外にある相手の石をはじき出した。両軍合わせて5投目まではフリーガードゾーンにある石をはじき出せないというルールに違反。鈴木の石は無効となった。途中で勘違いに気付いた藤沢、吉田知らは「あ、打てないわ」と大笑い。珍しいシーンとなったが、その後はミスをカバーする石の投げを続けた。藤沢が2投連続で絶妙のドローを決めてNO1、NO2を獲得。吉村は最後の石が難しいショットとなり、寄せきれず。ロコ・ソラーレが不利な先攻で得点するスチールで2点を獲得した。

カーリング女子日本代表決定戦 第3戦 北海道銀行対ロコソラーレ ストーンを投じるロコソラーレの藤沢五月(代表撮影)
カーリング女子日本代表決定戦 第3戦 北海道銀行対ロコソラーレ ストーンを投じるロコソラーレの藤沢五月(代表撮影)

ロコ・ソラーレ勘違いプレーに「あ、打てないわ」と大笑い カーリング


第1エンド(後攻はロコ・ソラーレ)

負けられないロコ・ソラーレは有利な後攻でスタート。セカンドまでのセットアップで複数得点のチャンスをつくった。吉田知、藤沢が着実につないだ。吉村が2投目でダブルテークアウトを狙うも石1個をはじくのが精いっぱい。藤沢が最後の石をハウス中央に置いて、2点を獲得して滑りだした。

第3戦の第1エンド、ストーンを投じる北海道銀行の吉村紗也香(中央)。右は小野寺佳歩。左は近江谷杏菜(代表撮影)
第3戦の第1エンド、ストーンを投じる北海道銀行の吉村紗也香(中央)。右は小野寺佳歩。左は近江谷杏菜(代表撮影)

「やるっきゃない」吹っ切れたロコ・ソラーレ 五輪へ巻き返し勝負の最終日

「北京は私が」カーリング吉村紗也香 「次でしっかり勝ちたい」あと1勝

【展望】第5戦までもつれれば地力あるロコ・ソラーレ優位か