東京オリンピック(五輪)の卓球混合ダブルスで金メダルを獲得した水谷隼(32=木下グループ)が5日、五輪後初めて故郷の静岡県磐田市に凱旋(がいせん)した。

同市役所に草地博昭市長(40)を表敬訪問し、男子団体で獲得した銅メダルと合わせた2つのメダルを披露。「前回のリオデジャネイロ五輪後に『東京五輪では、金メダルを持って帰って来ます』と宣言して、それを実現できてうれしく思います。磐田市の温かい声援が力になりました」と、笑顔で話した。

日本卓球界初の金メダルとなった混合ダブルでの快挙は、同じ磐田市出身の伊藤美誠(20=スターツ)とのコンビで達成。草地市長は「僕自身も『すごいね! 』という声をどれだけ掛けられたかわからない。2人の活躍が磐田市民、静岡県、そして日本全体を元気にしてくれたと思う。磐田市の誇りです」と、改めて感謝を口にした。

既に現役引退を表明している水谷だが、今月23、24日に袋井市のさわやかアリーナで開催されるTリーグ・彩たま戦への出場を明言。地元静岡での凱旋(がいせん)試合を最後に、一線を退く意向だ。「東京五輪が無観客で『最後は生で試合を見たい』というファンの方からの要望もすごく多かった。自分も最後は皆さんの前でしっかりプレーして、感謝を伝えて卓球界を去りたいという思いがあった。出るからからには、勝利している姿を見せて終わりたい」と、決意を語った。