冬季オリンピック(五輪)史上最多9度目の出場を目指す男子の葛西紀明(49=土屋ホーム)は、1回目88メートル、2回目80メートルにとどまり、合計191・9点で22位だった。それでも競技前の公式練習では96メートルの大飛躍を披露し、手応えも口にした。2季ぶりのW杯遠征メンバー復帰をかけ、24日のラージヒル(札幌・大倉山)に挑む。男子は小林陵侑(土屋ホーム)が92メートル、97メートルの255・8点で初優勝。女子は高梨沙羅(クラレ)が90・5メートルの飛躍を2回そろえ、5連覇した。

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葛西には光明が見えていた。前日21日から延期された公式練習でいきなり96メートルを飛んだ。その後、優勝した所属先の後輩、小林陵侑の94メートルも上回っていた。雪印メグミルク岡部監督から「すげーいいジャンプしたじゃん」の言葉を受けたというレジェンドは上機嫌。「これは上位にいけるジャンプをしているって自信はついた。さすが俺だな」と喜んだ。

意識して取り組む助走で思い切りの良さを出せたことで、好結果につながった。ただ、課題は試合でも同じ飛躍をすること。「試合になるとどうしても失敗したくないって気持ちが出てきて、攻めの滑りができていない」と反省する。「公式練習でめっちゃいいジャンプをして、期待していた」と臨んだ予選と本選では力み過ぎた。1回目は有利な向かい風を生かし切れず、2回目は追い風に泣いた。

この日4回の飛躍のうち最初の1回だけだったが、納得のジャンプを自信につなげる。「これが2本できれば食い込んでいけるって期待感は今日、持った」と表情は明るい。24日ラージヒルで優勝しなければ、W杯開幕メンバー入りは絶望的。五輪代表への道も遠のく。例え優勝を逃しても、遠征メンバーを入れ替える場合の候補になるために、好成績が必要な状況だ。

ノーマルヒルでは思うような結果は出せなかったが、ベテランは粘り強さを見せ続けてきた。「ノーマルよりラージの方が得意だと自分に言い聞かせている。もうちょっといい成績を出したい。もうちょっと上位に食い込みたい」。勝負の時が迫る。 【保坂果那】