Aブロックは明大と早大が開幕2連勝を飾り、直接対決で1位を争うことになった。

明大は2TDパスなどで桜美林大に17-7で折り返し。後半にRB森川が2TDランなどを加え、34-14で快勝した。早大は東大に同点とされたが、QB国元が2TDパスを決めてリード。後半は1TDランにとどまるも、34-14で順当勝ちした。勝ち点6で並ぶ両校は、11月14日に横浜スタジアムで対戦する。桜美林大と東大は2連敗。

明大はエース森川がフル回転した。10-7と食い下がられた前半終盤に、16ヤードのTDパスをレシーブした。後半最初の攻撃で3ヤードのTDラン。第4Qには33ヤードのパスを決め、次のプレーで2ヤードのTDランでとどめを刺した。初戦は5カ月ぶりの試合で、実戦経験の少ない若手を多く起用した。岩崎監督は「初戦は抑えてうずうずしていた」と笑みがこぼれた。

昨季は8戦目にして初黒星を喫した桜美林大に雪辱し、早大との全勝対決に持ち込んだ。昨季は9年ぶりに勝利も、早大は新型コロナウイルス感染の中止明けでの対戦。「早大が練習不足だっただけ。胸を借りる。チャレンジャーとしての挑戦権を得た」と控えめに話した。

伝統のランが看板だが、QB吉田中心のパスで226ヤードを稼いだ。「初戦を終えて試合勘、実戦の勘が戻ってきた。パスのタイミングが合ってきた」と手応えはある。決戦に向けて「どれだけ点が取れるか」と、攻撃陣に期待した。

早大は試合開始のキックオフで、WR佐久間が92ヤードのリターンTDで先制した。最高の出だしも東大のスペシャルプレーのパスで追いつかれた。パスは好調で勝ち越し、その後は危なげなかったがピリッとしなかった。攻め込むも決定力を欠いて、インターセプトや後半はFG止まりが2度。守備は2TDを喫するも2ターンオーバーなど安定していた。

高岡監督は試合後のハドルでも「このままでいいのか」と選手にハッパをかけた。ランは73ヤードと2試合連続で不発。「全然満足できない。あまりにもランが出ていない」と苦笑。RB陣にケガもあったが、攻撃にリズムが出ない流れを心配した。

昨季に続いて1位を懸けた早明戦となった。「うちはチャレンジャー。明大は完成度が上がって、スピードもあり、パスもいい」と警戒する。勝敗の鍵には「ライン戦でしょう」。関東王座奪回王手へ、肉弾戦勝負に活路があると読んだ。