小林陵侑(25=土屋ホーム)が合計306・0点で今季3勝目を挙げた。不利な追い風の条件でも好飛躍を2本そろえ、1回目の2位から逆転。日本男子歴代最多を更新する通算22勝目となった。年末年始の伝統のジャンプ週間(ドイツ、オーストリア)、来年2月の北京五輪を前に好調をキープしている。

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小林陵が強さに磨きをかけている。2連勝を狙うも僅差で2位だった第8戦から一夜明け、再び表彰台の中央に立った。1回目は132・5メートルで2位につけ、2回目は136・5メートル。ライバルたちが追い風に苦しむなかでも、動じなかった。着地と同時にガッツポーズが飛び出た。唯一の300点台をたたき出し「すごく難しい条件の中での試合だったが、2本とも集中して飛べた。良かった」とうなずいた。

今季は新型コロナウイルス感染による欠場もあったが、出場6戦目ですでに3勝。「上出来ですね」と笑う。表彰台を逃したのは1戦のみで通算39度。船木和喜(38度)を抜き日本男子ジャンプ歴代2位に浮上した。北京五輪では船木以来の五輪金メダルの期待を背負う。本番前の大事なジャンプ週間4連戦は、3季ぶり2度目の総合優勝でさらに弾みをつける。