福岡大大濠(福岡)が逆転で、インターハイ王者で第1シードの中部大第一(愛知)を破りベスト8進出を果たした。

前半を32-32で折り返し、第3Qには一時7点差まで開いたが、そこから猛追。2点差を追う第4Qではオールコートのゾーンプレスで相手のガードにプレッシャーをかけ、次々にボールを奪い連続14得点で一気に逆転した。

U-19日本代表のガード岩下准平(3年)が22得点、4アシスト、5スチールとチームを引っ張り、2年生フォワードの湧川颯斗が終盤の連続得点など22点と勝利に貢献した。県予選で福岡第一に敗れてから主に守備を強化してきたという片峯聡太監督(33)は「前半で相手の留学生を疲れさせ、後半いい形で点差を広げられるようなプレスに自分たちでもっていけた。相手のガードをパスかドリブルか迷わせる仕掛けもうまくいった」と作戦を明かした。

第4Qのプレスを片峯監督とのアイコンタクトで始めたという岩下は「先生から『行け!』という合図があるので、自分が他の4人にしゃべってしっかり仕掛けていった」と話した。自身は点差が離れた第3Qに積極的に3ポイントシュートや、ペイント内に入ってのシュートを打って、チームの動きを活性化させた。

前半はフリースローを外すシーンもあったが、後半はプレスで長い手を生かし、終盤に得点を量産した湧川は「前半は准平さんに頼ってしまったので、後半は自分がチームを引っ張ろうと思っていた。その思いがプレスにはまったと思います。ボクは手が長いので」と笑顔で話した。準々決勝の正智深谷戦に向けて「明日は初めてのメインコートなのでしっかり自分のプレーを出して勝ちたい」と話していた。

◆テレビ放送 男子決勝は29日午後1時からテレビ朝日系地上波で、女子決勝は28日正午からBS朝日でともに生放送。