南北海道男子回転は村瀬裕矢(東海大札幌3年)が1回目2位から逆転し、2回合計1分40秒48で初優勝した。20年全道高校2冠で昨年世界ジュニア選手権出場の片山龍馬(北照3年)らを破り「強い選手がたくさんいたので信じられない。2本とも安定した滑りができた」と喜んだ。

昨年12月からイチロー氏の思考法をまとめた「イチロー式突破力」を読みメンタル強化。「失敗したイメージを常に頭に入れておくと、ミスしていない自分が優位な精神状況になれるという考えがあり、参考になった」。前日とコース下見時、レース直前の3度、バランスを崩したイメージを思い描き「荒れたコースでも、落ち着いて対応できた」と効果を口にした。

5歳からスキーを始め、札幌藤野中では全国中学も経験したが、競技は高校で引退し、卒業後は進学して弁護士を目指す。最初で最後の全国高校総体へ「完全燃焼し北海道代表として1位になる覚悟で臨む」。東海大札幌勢は19年回転で相原史郎(東海大北海道3年)、20年大回転で黒岩樹生、21年回転で市村柊人(いずれも同大1年)が優勝。努力家のチーム主将が、同高4年連続のタイトルを狙う。【永野高輔】

◆北北海道男子回転初優勝の内藤裕平(旭川明成2年) (北北海道2冠も)どちらも北海道全体では下の方。どんな雪にも対応できるようになりたい。