東京五輪で女子を銀メダルに導いたトム・ホーバス監督の第4戦目。相手は世界ランク3位の強豪オーストラリアで、新たな指導者の目指すバスケットボールの可能性が試された。

前半こそ、司令塔・富樫勇樹(28=千葉)と、センターのルーク・エバンス(30=F名古屋)の奮闘で、40-42と食らい付いた。

しかし、勝負の第3Qでは、開始から連続9得点を許し、日本の得点は富樫の3点シュート3本だけの9得点。第4Qも、開始から連続9得点を許す展開で、差を広げられた。ハーフタイムでホーバス監督が「(3点シュートの確率が)40%を超えれば、勝てるよ」とゲキを飛ばすが、日本の生命線ともいえる3点シュートは入らない。前半で33・3%の確率は、27・78%と落ちてしまった。

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終盤は、若手に切りかえ経験を積ませた。アキノ・マシュー(25=信州)アイザイア・マーフィー(23=広島)らが積極的な攻撃で見せ場を作ったが、オーストラリアとの差は歴然だった。富樫は3点シュート5本を含む19得点と存在感を示したが、ベンチに下がると、攻撃は停滞してしまった。

NBAで活躍する八村塁(ウィザーズ)や渡辺雄太(ラプターズ)が加入しても、東京五輪で銀メダルを獲得した女子代表のように、3点シュートの確率が上がらないと、世界とは戦えない。7月のアジアカップや23年日本でも開催されるW杯、そして最終目標となる24年パリ五輪へ向け、メンバー選考を含めさらなる上積みが求められる。