競泳女子で昨年春に引退した清水咲子氏(29)が、日刊スポーツに文章を寄せた。代表選考を前にした選手たちの気持ちや調整など、水泳界にまつわる話を記した。
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清水咲子です。
16年リオデジャネイロオリンピック(五輪)競泳日本代表、400メートル個人メドレーで8位入賞をし、当時の日本記録を更新しました。文章を通して、正直すぎるよ…さっこ節!と、皆様が元気になれるお話をしたいと思っております。よろしくお願いします。
■6月にハンガリーで世界選手権
2月が終わりこの3月になった途端、水泳界は少しピリッとしたムードになる。去年までは私自身も、駅を降りて、東京辰巳国際水泳場に向かう桜並木の真っすぐとした道を歩きながら、いよいよ始まるなぁ、と感じていたことが今は懐かしく感じる。
3月2日から行われる競泳の国際大会代表選考会では、6月にハンガリーで行われる世界選手権の代表選考がかかっている。オリンピックが終わり、一息つく暇もなく選手たちは準備に取り掛かる。
本来なら、海外合宿での強化、調整を行い、選考会に万全な状態で向かいたいはずだが、コロナ禍の影響で選手、コーチはさまざまなストレスをかかえている。
例えば、毎年の海外合宿が国内での強化スケジュールになることで、負荷のかけ方や、体へのアプローチの仕方は変わる。
「合宿をしないと速くなれない」というわけではないが、ここ2年程、競泳は海外で行う標高2400メートルでの高地合宿を組まずに強化をしている。
普段とは違った環境で負荷をかけ、食事をとりながら海外で合宿を行うことは、選手の練習に対するマンネリ化を防ぎ、集中できる。その選択肢が狭められているのは、試合前最後の調整期間に少なからず影響するのではないかと感じる。
「これだけやってきたんだ」。この気持ちがスタート台の前に立った時に、選手の自信と心の支えになる。
この状況下の中で、日本人らしく、真面目にコツコツやるスタイルで辛抱強くやり抜き、選手には笑顔でプールから帰ってきて欲しい。
東京五輪が終わり、選手たちにさまざまな課題が突きつけられた今、2022年にしかできないパフォーマンスを期待したい。
ホップステップジャンプ!!
24年パリ五輪への第一歩がここから始まる。(清水咲子=リオデジャネイロ五輪競泳代表)
◆清水咲子(しみず・さきこ)1992年(平4)4月20日、栃木県生まれ。本職は400メートル個人メドレー。14年日本選手権初優勝。16年リオデジャネイロ五輪は準決勝で日本新の4分34秒66をマーク。決勝に進出して8位入賞。17年世界選手権は5位に入った。21年4月の日本選手権をもって現役を引退した。今年4月から母校でもある日体大水泳部競泳ブロック監督に就任するとともに、同大学院に進学を予定。トップ選手を育てる指導者を目指している。


