葛西紀明(49=土屋ホーム)が4年後の五輪での金メダル獲得を目標に掲げた。北京五輪後自身初となる国内公式戦に出場し、計206・9点で8位。五輪出場8度を誇るレジェンドは26年ミラノ・コルティナダンペッツォ大会出場とメダルを目指し、再び1歩を踏み出した。男子は渡部陸太(26=東京美装)が229・6点で逆転優勝。女子は佐藤柚月(ゆづき、札幌羊丘中3年)が188・4点で制した。

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葛西の目はすでに次の五輪に向いていた。「4年後は後輩たちと一緒にオリンピックに出場して金メダル、メダルをとりたいという気持ちになりました」。テレビ解説のため現地を訪れた北京五輪で、選手としての闘争心に火がついた。この日同五輪後初の公式戦に出場し8位。「ようやく国内戦でも上位に上がってこられるようになった。4年ということを考えると、まだまだ時間があるので自分がどれだけ調子を上げられるか」。大舞台へ向けた第1歩を踏み始めた。

北京では所属先の選手兼監督という立場で、小林陵侑(25=土屋ホーム)の金メダル獲得の瞬間も見届けた。涙も見せるなど愛弟子の大活躍はもちろんうれしかったが、自身を奮い立たせる材料にもなった。「自分が絶好調になって、小林陵侑と対戦したいなという気持ちになりましたね。そこで初めてライバルという言葉が出てくるのかなと思いました」と笑みを浮かべた。

北京五輪期間中はジャンプだけでなく他競技の観戦にも訪れ刺激をもらった。「羽生(結弦)くん、ネーサン・チェンもみたし、スピードスケートも見ました。カーリングの最後も見たので全部印象に残ってますね。最高のいいオリンピックに出会えたなと思う」と振り返った。

五輪出場8度のレジェンドは、4年後に9度目をと思い描いている。「世界のレベルは相当高いですけど、4年後の五輪も夢では終わらない。(今回の五輪で)そういうふうに感じられた」。この日は隔離明けながら1回目89・5メートル、2回目は85メートルを記録。「ジャンプ自体はそんなに悪くなっていないので、調整して(次戦で)表彰台に上がれるように頑張ります」。夢に向かって再び歩き出した。【山崎純一】

○…札幌市が開催を目指す30年冬季五輪招致について葛西が思いを口にした。「今回五輪を違う形でみてきて、やっぱり五輪というのはいろんな人たちに感動とか元気を与えられると思った。ぜひ開催してもらうために、僕らも成績(を出すの)はもちろん、いろんな形でバックアップできたら」。この日会場を訪れた98年長野五輪団体金メダリストで北京五輪日本選手団の原田雅彦総監督(53)も「ぜひ2030年の五輪が開催されるように願っています。北京のような感動をたくさん札幌で見られるように期待したい」と話した。

○…女子は15歳の佐藤がシニアの大会で初優勝を果たした。1回目86・5メートルで2位。2回目は86メートルと伸ばせなかったが、1回目トップの小林諭果(27=CHINTAI)が2回目78メートルと伸びず逆転。「すごくうれしい」と笑顔を見せた。今春からは札幌日大に進学し競技を続ける。「私もいつか(五輪で)金メダルをとる選手になりたい」と目標を口にした。