Wリーグ新潟は13日、新チーム初の全体練習を行った。伊藤篤司・新監督(50)の指導の下、負傷で離脱中のSF中山樹(26)を除く、メンバー13人が阿賀野市内の体育館で約2時間30分、汗を流した。新主将には3年目のSF西垂水美桜(24)が就任。昨季まで5季連続最下位と、長期の低迷を脱出するためチームをけん引する。

積極的に声を出した。笑顔もみせた。「きついけど頑張ろうと思える練習だった」。西垂水は初日の感想を話した。伊藤監督から指名され、11日のミーティングで正式に就任が決定。「悩んだが、貴重な経験になる」と引き受けた。

21-22年は24試合中22試合に出場。1年目に0だったスタメンは12試合に増えた。1試合平均得点は7・73点と成長をみせた。精神面でも柱になることが期待される。「上下の関係なくコミュニケーションがとれるチームにしたい」。副主将のSG金沢みどり(25)、PG陽本麻優(23)とともにチームをまとめていく。

この日は体力トレのほか、走るメニューが中心だった。新人のC佐坂明音(22、新潟経営大出)は「新人にはきつかった」と苦笑いした。伊藤監督は「1カ月後、どうなっているか楽しみ」と言う。目標はシーズン5勝。西垂水は「やるからには目標を達成したい」。目標に向け、積み重ねの日々が始まった。【斎藤慎一郎】

◆伊藤篤司(いとう・あつし)1972年(昭47)4月18日生まれ、静岡県出身。京産大卒業後、愛知機械工業でプレー。04年から11年までWリーグ・アイシンAW(現アイシン)のコーチ、14年から5季は実業団の紀陽銀行の監督。02年から04年は米国にコーチ留学。19年から21年まで新潟医療福祉大(女子)の監督を務め、3年連続インカレ出場に導いた。